皆さんは製造業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)という言葉から、何を想像するでしょうか? 機械の自動化、オペレーションの最適化、労働力不足による影響の軽減、機器の遠隔診断、稼働状況の素早い把握・・・。企業の競争力強化のために、どれも今すぐに取り組むべき重要なテーマですよね。
ただ、ここにあげたようなことは、製造業の現場ではファクトリーオートメーション(FA)という考え方のもとで長年取り組んできたこと。デジタルトランスフォーメーションは何が違うのか、と思われる方もおられるでしょう。デジタルトランスフォーメーションが指す事柄については幅広い概念を含んでいると思いますが、ここでは「トランスフォーメーション」に着目してみます。
トランスフォーメーション=変革、ですが、上で述べたような様々な取り組みによって、これまでのビジネスが変わる、組織も変わるところまで持っていくというところに重点が置かれているように思います。それも今までの取り組みでは到達できなかったレベルにまで。
では、今までで足りなかったものは何か、デジタルトランスフォーメーションの目指すレベルにまで到達するための鍵は何か、ということですが、私たちはそれが「データ」と「データの扱い方」であると考えています。この2つは両輪で、どちらが欠けてもうまくいくことはないのではないか、と思います。
「ビッグデータ」「IoT」という言葉から連想される、リアルタイムのデータを大量に集め、そこからの知見をビジネスに活用する、というストーリーは明快で大きな効果が期待できそうなイメージを持ちます。ここ数年の急激なIT技術の発展により、これまでできなかったような大規模な分析が現実的なコストでできるようになったことも事実です。
ただ、データを活用してビジネスを強化し、目に見える費用対効果を上げている企業はまだ少ないと感じます。むしろ、初期の取り組みを進めてみたものの、あまりにもパッとしない成果にそれ以上の投資が見極められず、足踏みしているチームを見ることがよくあります。
何がデジタルトランスフォーメーションを進める上での障害になっているのでしょうか。これは生産現場の人たちに、非効率になっていること、本当にやりたいことを聞いてみると、少し見えてきます。
ここから見えてくるのは、データを1箇所で手間なくアクセスしたい、それぞれの役割や使い方に応じて最適化したデータを入手したい、という思いです。そして大事なのは、これがチームや部門をまたいだ規模で展開されることで、初めて「変革」のレベルに到達するのではないでしょうか。
私たちが提供している Cognite Data Fusion (CDF) という製品は、このような課題を持っている化学品製造業、設計・調達・建設(EPC)サービスプロバイダー、およびその他の製造業のお客さま向けに開発されました。CDFは、既存のITおよびOTインフラストラクチャをクラウド上にシームレスに統合することで、幅広い産業データを制約なしに収集します。さらに、CDFは、センサーデータを他の関連するデータ(例えば工程図、3Dモデル、イベントデータなど)と結び付けながら自動的に構造化する、コンテキスト化の機能を提供しています。
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