OMV社はCognite Data Fusion™を含むCogniteの製品が提供するデータを使って、4つの異なるソースのデータを組み合わせ、ガスコンデンセート-ガス比率と水性ガス比率を計算するプロセスを自動化しました。これにより各坑井が生産する流体の組成を詳細に把握し、ガス需要の少ない時期にはCGRの高い坑井の優先度を上げてガスコンデンセートの生産量を最大化し、オペレーションを最適化できるようになりました。
年間推定125万ドルの価値を創出
生産ロスの削減
OMVはオーストリアの総合石油・ガス生産企業です。世界中で複数の油田を操業していて、需要に見合うガスを生産しながら、ガスコンデンセートの生産量の最大化することを目指しています。
個々の坑井では液体の測定は行われず、すべて陸上処理プラントの共通の分離装置で混合されます。個々の坑井のガス比率を測定するために利用できるのは坑口湿性ガスメーター(差圧、Vコーン)のみで、専用機器を用いた坑井試験を可能にする設備は陸上にも海洋にも設置されていません。
これまではガスの供給能力が過剰だったためDDWT(Deliberately Disturbed Well Testing、意図的に障害を発生させるテスト)技術で、個々の坑井の生産を上下し、その差異からフィールド全体の液体速度の変化を記録することができました。現場の生産エンジニアは坑井の月に一度、坑井の摂動データを分析し、手作業で最新のガスコンデンセート-ガス比率(CGR)と水性ガス比率(WGR)をスプレッドシートで手計算します。
データにはノイズが多く、人が解釈するのは容易ではなく、これらの比率の計算が難しい場合があります。また、生産量は減少(枯渇)していて、通常の長期的には余剰供給力がないため、これまでの手法で坑井試験を行うと、さらなる生産延期が発生することになります。
より正確にガスコンデンセート-ガス比率と水性ガス比率の配分を計算できれば、OMV社は各坑井が生産する流体の組成を詳細に把握し、ガス需要の少ない時期にはCGRの高い坑井の優先度を上げてガスコンデンセートの生産量を最大化し、オペレーションを最適化できるようになります。
OMV社はCogniteと協力してOSIsoft PIとAspen HYSYSを含む異なるソースからデータを取り込みました。
ガスコンデンセート-ガス比率と水性ガス比率の配分に関連するすべてのデータが一箇所に集められ、開発チームは坑井の摂動を自動的に分析するシステムを構築できました。
このシステムは、坑井で摂動のある時間帯を継続的に特定し、フィールドのガスコンデンセートと水性ガス比率を坑井に割り当て直す数学モデルで構成されています。モデルの出力はダッシュボードで可視化され、生産技術者は簡単に結果を追跡、検証し、他のモデルやシステムを調整できます。
OMV社は、ガスコンデンセート-ガス比率と水性ガス比率の計算プロセスを自動化することで、ガスコンデンセートの生産量が増え、手作業での計算が不要になるため、年間約125万ドルの価値が生み出されると試算しています。
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