お客様について
Aker Solutions社とカリフォルニア州カリフォルニア州エネルギー委員会の合弁プロジェクトです。
導入製品とソリューション
Cognite Data Fusion
Cogniteは、Aker Solutions社とCalifornia Energy Commission社と協力し、風力発電施設が地域の野生生物に与える影響を減らそうとしています。
この取り組みによって、タービンにぶつかって死ぬ鳥やコウモリの数を劇的に減らすことに成功しています。さらに、データに基づく野生生物保護のアプローチは、現場評価と運用段階での人件費を削減すると考えられ、運用コストの削減にも寄与するでしょう。
衝突によって死ぬ鳥やコウモリの減少
総運用コストの21%を削減
環境への影響を詳細にモニタリング
風力発電業界がかかえる重要な課題として、タービンが野生生物や地域の生態系に悪影響を与える可能性があります。直接的なものとしてタービンへの衝突、間接的なものとして騒音、生息地の喪失、生存率や繁殖率の低下が挙げられます。建設段階だけでなく、運用が始まってからもこの課題は存在し続けます。
新しく風力発電所の建設を検討するにあたって、開発業者は野生生物、特に鳥やコウモリといった飛翔動物の生息地を記録する必要があります。洋上風力発電所では、海洋生物も含むことになるでしょう。これは重要なプロセスですが、費用のかさむプロセスでもあります。場合によっては、開発業者は現場評価のために20人のフルタイムの鳥類学者を1年間雇わなければなりません。
風力発電所の運用が始まると、発電事業者は地域の野生生物を追跡し、野生生物の保護を目指します。たとえば、鳥の群れが発電所内を移動しているときにタービンを停止する、またはスピードを落とすことで野生生物を保護できます。洋上風力発電所では、海上施設と海底をつなぐケーブルに大型哺乳類がからまるのを防ぐのも効果的でしょう。
CogniteとAker Solutions社は、2020年4月、カリフォルニア州エネルギー委員会から次世代風力リアルタイムモニタリング(NextWind Real Time Condition Monitoring)プロジェクトに200万ドルの助成を受けました。
このプロジェクトはデジタル化された風力発電の次世代ソリューションに焦点を当てたもので、リアルタイムにストリーミングされるデータを使って、洋上浮体式風力発電所の状況と発電所が環境におよぼす影響のモニタリングを可能にする総合的なデジタルソリューションの開発を目指します。
デジタルソリューションの一環として、Aker Solutions社とCogniteは、オペレーターが地域の野生生物への影響を軽減するのに役立つデータのデジタル基盤にCognite Data Fusion (CDF)を使用しています。
コンピュータビジョンを使えばカメラの映像から鳥やコウモリを検出できます。コンピュータビジョンは、現場評価をより効率よく行い、運用段階に入ってからはモニタリングのためのツールになります。コンピュータビジョンで鳥の大規模な移動を検出できれば、自動的にタービンを止めたりスピードを落としたりできるため、運用の自動化につながります。
洋上風力発電所では、オペレータは洋上施設の振動データと音響データを組み合わせて評価することで海洋生物がケーブルにからまっていることを検出し、救助活動を開始できます。