千代田化工建設株式会社(以下「千代田化工」)、Cognite株式会社(以下「Cognite」)、三菱商事株式会社(以下「三菱商事」)は、産業設備/プラント(以下「プラント」)向けデジタルプラットフォームソリューション「Mirai Fusion(以下「MF」)」の提供・協業を目的とする覚書を締結し、今般国内の製油所向けに実証実験(以下「実証」)を行うことを合意致しましたので、お知らせ致します。今後は本案件を皮切りに当該ソリューションの提供を国内外の製油所・LNG・石油化学プラント、並びに他産業設備に拡大していく予定です。
プラントの運営において、設備の経年劣化に対する修繕コストの低減、熟練者の運転・管理ノウハウの見える化、既存の各システムの縦割り構造によって連携されていないデータの統合利用等、効率性向上とサステナブルな運営・技術継承が課題となっております。
MFでは、Cogniteが提供する世界で初めて石油ガスプラントに実装された、分断された各種データの統合・紐付け管理(コンテキスト化)を可能にするソフトウェア※1を活用します。同ソフトウェアを、千代田化工のプラントエンジニアリング知見を活かしながらお客様個別のニーズに応じた形で導入し、この上に千代田化工独自のAIデジタル技術により開発した稼働状況の可視化・故障の予知等を実現する産業用アプリ(以下「アプリ」)、三菱商事のグローバルネットワークを通じ集めた最先端のアプリ(サードパーティアプリ※2)を導入し、メンテナンスの効率化や生産効率向上といったプラントのDXに貢献致します。MFで活用されている技術は、サウジアラムコやAker BPといったオイルメジャーで実績があり、生産量の最大化、メンテナンスの効率化等を実現しています。Aker BPでは同技術を使ったデータ活用により、2022年までにオペレーションコストを15%〜18%削減することを目標としており、実現に向けて順調にプロジェクトを進行しています。
国内外のプラントにMFを導入し、顧客の競争力拡大・企業価値向上に貢献して参ります。また、運転効率化や設備管理高度化等のアプリの活用によりプラント操業を最適化し、石油・ガス資源のより効率的な活用により、脱炭素社会への貢献も果たしてまいります。
※1 Cogniteが開発したデータ統合ソフトウェアCognite Data Fusion (CDF)
※2 他の事業パートナーが開発、活用事例のあるアプリ
【提供サービス(Mirai Fusion)全体像】
【3社の役割】
(1)本社所在地:神奈川県横浜市西区みなとみらい四丁目6番2号
(2)創立: 1948年
(3)事業内容: 総合エンジニアリング事業(ガス、電力、石油、石油化学、一般科学、医薬品等の設備並びに公害防止・環境改善・保全及び災害防止用等の設備に関するコンサルティング、計画、設計、調達、施工、試運転及びメンテナンス等、石油・天然ガスその他鉱物資源の開発、関連事業に関する投融資)。
国内外の製油所で約800件、LNGプラントで29件の建設経験、石油化学・一般化学プラントで600件以上のプラント建設の実績。近年では、プラント建設で培ったエンジニアリング力と取り組みを強化しているデジタル・AI技術を掛け合わせたデジタルソリューション EFEXIS®の提供も行う。
(4)代表者: 代表取締役会長 CEO 大河 一司
(1)本社所在地: 東京都千代田区丸の内1-5-1
(2)創立: 2019年11月
(3)事業内容: 2016年にノルウェーで設立され、世界中の製造業や石油・ガス、電力などの重厚長大産業の本格的なデジタルトランスフォーメーションをサポートするグローバルな産業用SaaS企業。主要製品であるCognite Data Fusion (CDF)は、OT(Operational Technology)/ITデータの民主化とコンテキスト化を通じて、安全性、持続可能性、効率性を向上させ、収益を向上させる産業用アプリを提供。サウジアラムコをはじめとする産業を代表する日本国内外の様々なプラントにCDFを導入することでプラントのデータ統合とデジタルアプリ活用した効率的なプラント運営を実現。
(4)代表者: 代表取締役社長 徳末 哲一
(1)本社所在地:東京都千代田区丸の内 2-3-1
(2)創立:1954年
(3)事業内容:天然ガス、総合素材、石油・化学、金属資源、産業インフラ、自動車・モビリティ、食品産業、コンシューマー産業、電力ソリューション、複合都市開発の10 グループ体制で幅広い産業を事業領域として多角的なビジネスを展開
(4)代表者: 代表取締役社長 垣内 威彦
以上