PGS社はCognite Data Fusion®を含むCogniteの産業向けDataOpsソリューションを使って、労働安全衛生・環境・品質(HSEQ)事故の管理・報告システムをデジタル化し、乗組員の安全性向上に貢献しました。
乗組員の安全性向上
船上スタッフと陸上スタッフのコミュニケーション改善
より積極的なHSEQに対する取り組み
海底の地下を表す地震学的画像と3Dデータを提供するPGSにとって、乗組員の安全確保は事業運営に関わる重要な課題です。
PGS社は安全性に対する取り組みの一環として、乗組員は安全に関する実際の問題や潜在的な問題についてカードで報告するシステムに記録しています。乗組員は年間7500枚のカードに自由記述のテキストを作成するため、このデータを分析し洞察を得るのは困難で、時間を要します。たとえば、ある問題の傾向を追跡し、発生頻度が時間とともにどのように変化したか確認するのは容易ではありませんでした。
2020年2月、アンゴラ沖で安全に関する問題が起きました。その後の調査では、事故が発生するまでの間に、事故に関連した機材に問題があったことがカードで報告され、そのカードが船団中に散在していたことがわかりました。重要な洞察が自由記述のテキストデータに埋もれていたのです。
PGS社はHSEQ管理を徹底し、従業員、請負業者、業務に関わるすべての人、そして同社の現場を訪れる人を含め、人的被害をゼロにすることを目指しています。安全に関する問題報告の監視と分類を適切に行うことで、PGS社は乗組員の安全性を向上させ、事故管理により積極的なアプローチをとることができるようになります。
PGS社とCogniteは協力して、報告システムからCognite Data Fusion™に記録カードを取り込み、記録を大きなカテゴリに分類しました。
CogniteとPGS社は、PGS社の安全担当者から情報を得て、キーワードに基づいて自由記述のテキストを分類するアプリケーションHSEQ Categorizerを開発しました。このアプリケーションは特定の単語の有無や組み合わせを探します。例えば、あるカードに「煙」「火事」「スプリンクラー」「過熱」やそれに類するキーワードが30個以上含まれている場合、この記録には火災の危険性があると分類されます。
HSEQ CategorizerはCognite Functionsでホストされています。Cognite Functionsは、オンデマンドまたはスケジュールベースで呼び出せるPythonコードをCognite Data Fusion™にデプロイするためのサービスです。
整理されたデータはPower BIのダッシュボードで可視化され、ユーザーはアラートを設定して事前に通知を受け取ります。たとえば小型船舶の運航増加を懸念する報告などについてアラートを受け取ることができるようになります。
積極的な事故防止を実施することで、PGS社は事故が起こってから事故管理に費やす時間と労力を削減しています。デジタル化によって可視化されたデータを使用することで、同社は船舶の乗組員に対して適切に対応し、問題が発生した際には迅速に行動し、顧客に対して安全への取り組みを視覚的に示すことができるようになりました。
PGS社は関連する事故をつなげ、事故の可能性を事前に検出できるようにもなりました。ある事例では、PGS社が記録カードのデータを調査したところ、複数の船舶の乗組員が携帯用位置指示無線標識(PLB、ライフジャケットに取り付ける小型の装置)に関する問題を報告していたことがわかりました。この件はサプライヤーに報告され、別のPLBが使用されることになりました。PGS社はこの変更により乗組員の安全性が向上することを期待しています。
電力&公益
ノルウェーで水力発電を行っている企業はいかに発電施設のデジタル化を行ったのでしょうか?
石油&ガス
4つの異なるソースのデータを組み合わせ、ガスコンデンセート-ガス比率と水性ガス比率を計算するプロセスを自動化しました。
製造業
横河電機とCogniteは、Cognite Data Fusion(CDF)に格納された民主化およびコンテキスト化済みインダストリアルデータを使用して、作業員が実際のコンディションに基づいて機器メンテナンスを実行できるソリューションを開発しました。